【M4~M6向け】第112回医師国家試験を受けてみた【教材レビュー・勉強法まとめ】

こんにちは。しめさば(@nukaduke_saba)と申します。
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Word 18枚分の長い記事なのでブックマークして頂いて読みたいとこだけちょこちょこ読んでいただいてもけっこうです。
ブラウザのブックマークでも構いませんが、はてなユーザーの方がいらっしゃいましたらはてなブックマークの方で登録していただけると嬉しいです。

私のTwitterの固定ツイートをしばらくこれにしておくので、ブックマークしなくても私のTwitterをフォローしてくださればすべて解決します。
しめさば112回医師国試(@nukaduke_saba) です。



表題の通り先日、第112回医師国家試験を受けてきたので以下の内容について書いていきます。

・第112回医師国家試験総評
・予備校各社レビュー(教材、予想的中など)
・勉強会のススメ
・部活厨でも合格できる!おすすめ勉強スケジュール
・勉強法Tips



ちょっと長さ的にあれなので目次置いときます


ちなみに内容をざっくりまとめるとこんな感じになります



・Dr.孝志郎は今年も神だった
・medu4『あたらしい公衆衛生』も神
・QBは一周目問題だけ解こう!
・なによりバランスが大事!



記事の信頼性を担保するために書きますが、自己採点(みんコレ)の結果はパンリン86% 必修94%でした。
目標である上位10%内に入る、には届かなさそうですがそこそこ上位の方だと自負しております。



再試常連の部活の先輩に「国試ってどう勉強すればいいんですか!」って聞くよりかはこの記事読んだ方が参考になるかと思います。
あとTwitterの国試界隈で自分の点数をつぶやくと点数マウント警察がシュバってくるので注意しましょう。




「いまはまだ勉強なんてやってらんねーよ!部活だ部活!」という方もブックマークをしていただいて、一年後くらいにでも読み返していただければと思います。
また、適当に読み飛ばして興味あるところだけ読んでいただいても結構です。
下級生へのおすすめは『勉強スケジュール』と『勉強法Tips』です。




もちろん一字も読まずにブラウザアプリごとタスクキルしてもらってもいいんですけど、その場合もTwitterだけはフォローしてもらえるとうれしいです。
『@nukaduke_saba』です。




それではやっていきましょう。




・第112回医師国家試験総評

まずは112回の国試について受験生の目線から総括してみたいと思います。
ガチなのが読みたかったらmedu4が公開しているガチの総評も合わせて読むといいです。(https://medu4.com/general/112)




今年の国試は『いい点数を取るだけなら簡単な試験』だったと思います。
確かに問題ひとつひとつの作りやシナリオはよく練られていて解きながら思わず「なるほど!」とうなってしまうような問題も見受けられたのですが、
それらの背景がよくわかってなくても「なんとなく」で解けてしまうような出題の仕方や選択肢の並べ方をされていたと思います。




今年から形式がガラッと変わったので厚労省の忖度でしょうか。
実際に私も消去法やなんとなく選んだ解答が正答であることが多かったです。
2/13時点での『みんコレ』の下位10%ボーダーが73.3%と非常に高めなのは一般・臨床合算になったからだけではなく
前述の傾向が影響しているものと考えられます。
(これから下がってくるんですかね。もう4000人くらい登録してるんで固まってきたかなって思うんですけど)




問題の難易度を模試と比較すると個人的には冬メックと同じくらいでした。
テコ4よりは難しいですがテコ3よりは簡単でした。
これ結構気になる人多いと思うので参考までに。




厄介なのは、点数が取りやすい=合格しやすい という等式が成り立たないことです。
なぜなら一般・臨床問題の合格基準は相対評価により厚労省が勝手に決めるからです。
試験が簡単だろうが難しかろうが落ちる人数はだいたい同じ、ということですね。




もちろん必修(こちらは80%以上の得点が合格要件、すなわち絶対評価)が易化したのは
個々人の合格・不合格の観点から言えば非常にありがたいです
が、必修で落ちる人が少ないとその分、一般・臨床のボーダーが高くなる(不合格者の人数調整のため)と言われています。
そのため今回のような『得点しやすい』テストを『良い・悪い』や『簡単・難しい』という視点からは語れないことがお分かりいただけると思います。




あと輸液の問題とかオペ室でのお約束的なのとかいろいろ多くて新傾向でした。

ポリクリがんばってねってことなんでしょうけど、
輸液はたぶん来年以降の予備校各社が教えてくれるようになるでしょうし
外科領域の問題に関してはポリクリですべて学ぼうとすると
変なローカルルール学んじゃったりしてまあ微妙かなって感じなので
そこも予備校頼りでいい気がします。


だって剃毛とか病院によっては普通にするし、未だに手洗いでブラシ使ってる先生とか普通にいるでしょ?



・予備校各社レビュー

予備校各社について上から目線でいろいろ言う前に、まずは医師国試予備校界隈のテクニカル・タームについて整理しておきます。



○ 前期講座

5年生くらいから取り始める臓器別の講座。MECでは『MEC臓器別講座』、TECOMでは『SELECT』、medu4では『あたらしい~』シリーズがそれに該当する。



○ 後期講座

6年生の秋くらいから配信を開始する演習用(+予想問題)の講座。MECでは『サマライズ』、TECOMでは『TARGET』、medu4では『テストゼミ』が該当。



○ 直前講座

直前も直前である2月に入ってから開講される。今年のトピックやこれまでの傾向を踏まえて予想問題を中心に構成されている。
MECは『ラストメッセージ』、TECOMは『ラストV』、medu 4は予想ではなく既出事項中心にまとめた『国試究極MAP』(1月配信)




○公衆衛生

国試で一番出題されるのがこの公衆衛生。暗記事項が多く苦手とする人も多い。6年生秋くらいから配信が始まる。講師が臓器別とはちがうことが多いので別の枠組みで説明。




講座や講師の特性をあらかじめ理解しておくと教材選びがぐっと捗ります。
無駄な講座を取らなくなるとお金も浮きますし、何より時間を無駄にせずに済みます。
国試の勉強量というのは膨大ですので、時間が非常に重要なリソースとなります。




学習効果の低い講座をガマンして40コマ見る、みたいなのはもったいないので避けたいところです。
それではやっていきます。



○TECOM

講師:三苫先生、井出先生(模試おじさん) 他



前期講座『SELECT』 おすすめ度 ★★★☆☆

三苫先生が担当する臓器別講座。書きなぐりノートが廃止になってよかったですね。
臓器別講座についてはどこもそんなに変わらないので書くことないです。



後期講座『SHIKETAI』『TARGET』おすすめ度 ★★★☆☆

三苫先生が担当する演習講座。
SHIKETAIは問題を臓器別ではなくジャンルごとにわけて解説していくというなかなか面白いスタイル。
臨床問題の解説が非常にレベルが高く、長文問題から読み取れる病態をまさに「クリアカット」に整理。
個人的に今年度におけるTECOMのハイライト。この講座を受けてから臨床問題の学習効果が凄く高まりました。
ただ網羅性には欠けるのでTARGETやサマライズとの併用が望ましいです。




TARGETは問題演習を中心にもう一度、全科目(除:公衆衛生)の総復習を行います。
三苫先生がよく言う「まだら痴呆」を防ぐための講座。
80回台(30年前!)の問題も普通に掲載されておりちょっとアレな感じも否めないですが、
解いてみると意外と良問があり驚きます。
ただ、時代に合わせて選択肢の改訂を行うくらいの気遣いは見せてほしかったですね。
『当時は正解だったが現在では行われていない』みたいな解説はさすがにちょっと。



ただ良質な講座・教材であることに変わりはなくテキストを合計3周くらいはしました。
予想にはあまり比重がおかれてないので、ターゲットをとるにしてもサマライズ(後述)の内容は学ばなくきゃいけない気がします。
三苫先生の予想が聞きたくば、『SELECT 111』という回数別の解説講座を取るのが吉か?



○公衆衛生 ★★☆☆☆

数コマで切ってmedu4に移行しました。
指導者の立場からすると暗記事項が多い公衆衛生の講義をするのは非常に難しいと思うのですが、
まあなんというかよくなかったです。
すいませんすぐ切ったので内容あんまり覚えてないです。
ただ、テコムの公衆衛生を真面目に取り組んだ人と話してると「なんか覚えるポイントずれてるなー」と思うことが多々あったので
(もちろん講座によって教える内容は微妙に違うのでしょうが)。



みんなこの講座を見たあとにQB公衆衛生をやっていました。
後述のmedu4『あたらしい公衆衛生』ではQBの併用がいらないので、金銭的な面からも公衆衛生に関してはmedu4推しです。



直前講座『ラストV』おすすめ度 ★☆☆☆☆

国試前日の12時から5時間くらいかけて配信される講座。
問題は掲載されておらず講師が予想事項をひたすら読み上げる。
受験生の試験前日の既にパンクしそうな脳内に5時間かけて『新しい・細かい知識』パルスをかけるわけです。
おまけに三苫先生は一切出てこない。日程設定といい講義内容といい正気の沙汰とは思えない。
Aブロックの最初の2問でリピドーシスが的中しましたが、
「リピドーシス出るかもよ!」くらいのノリで10秒くらい話しただけの内容を『大当たり!』と称して来年以降の宣伝に使うとしたら
ちょっとどうなんって感じです。



模試

テコ1からテコ4の全4回。テコ1は受けてなくテコ2は記憶がなくテコ3はむずくテコ4は過去問ゲーだった。
模試そのものの内容に関しては特に言うことなし。
解説書がひどいのでストレスがマッハになること必至。



模試解説講座 おすすめ度 ★★☆☆☆

模試を受けた人が視聴できる解説講座は模試おじさんこと井出先生が担当。
非常にクセが強い講師で



「この問題はおわ(終わりの意)ですね」
「ここでダメ押し、おわのダメ押しでダメおわですね」
「どんどん進んでいきましょう。どんすすおじさんといわれる所以です」

など強烈ワードが多いです。



セリフにコンテンツ力が内包されていると感じた私は勉強会やTwitterで流行らせようとしたがまったく流行らず。
肝心の講義内容については基礎事項が中心なので「そもそもこの病気よくわからん!」って時におすすめ。
逆に選択肢吟味や細かい所見については話してくれないので
「そんな簡単なことはわかってるからその奥が詳しく聞きたいんだ!!」みたいな状況に陥るが「おわ」で先に進まれてしまう。



頭出しは出来るが倍速視聴が出来ないので時間の無駄感が強く、私のような模試おじさんのコアなファン以外には積極的にはおすすめできないかもです。




○MEC

講師:Dr.孝志郎、Dr.渡 他



前期講座『MEC臓器別講座』 おすすめ度 ★★★☆☆

MECの臓器別はDr.渡が担当。
Dr.孝志郎に合いたくば5年の間は我慢するしかないです。
テキストに書き込む形式である、という点がTECOMとの違いでしたがTECOMも同様の形式になったため、現時点でこれといって大きな差異はないです。
サンプルなどをみて合うと思ったほうを取りましょう。
あるいは後述するmedu4の「あたらしい~」シリーズを取ろう。



後期講座『サマライズ』『必修直前講座』おすすめ度 ★★★★★

毎年秋冬にかけて全国を行脚しM6 JDを両腕に抱き寄せ写真を撮ることが趣味の偉大なる預言者、圧倒的カリスマのDr.孝志郎がここで満を持して登場。



前期がTECOMでもmedu4でも後期は断然こっち。
もしTARGET間違って取っちゃっててお金がなかったら、勉強会メンバーにサマライザーをなんとしても組み込もう。



111回に引き続き今回の112回でもランブル鞭毛虫をはじめとしてホームランを連発しました。
私はSELECT買った時点でTARGETも取るプランにしてしまってたので、サマライザーを勉強会に召喚。
要点だけ教えてもらいました。


当時の私は予想問題などはっきりいって眉唾で
「トリッキーな予想で印象を強くしているだけで、実際そんなに当たらないのでは?出ても一問くらいでしょ!」
と愚かにも思ってましたが、本番でブロックを解き進めるにつれて自らの過ちに気づく運びとなりました。
とにかくDr.孝志郎の予想は不自然なくらい当たるので最後は彼に頼るべし。



公衆衛生 おすすめ度 ???

見てないのでわからないです。
ただし、取った人の話を聞く限り(n=5くらい)ではそこそこよかったようで。
「TECOMと両方取ったけどTECOMよりいいよ!」の声もありました(n=2)。「そうなんだ。medu4の方がよかったよ」と言っておきました。



直前講座『ラストメッセージ』おすすめ度 ★★★★★

Dr.孝志郎が担当。
国試本番4日前くらいに配信。
必修問題を中心としたDr.孝志郎の予想問題が80問ほど並ぶ。
TECOMの『ラストV』と違ってこちらは視聴後、1~2周くらいは復習する時間がある親切設計。
今年はPrada-Williなどが的中。経口セフェムを背景とする出題も見事的中。



模試

春メク、夏メク、冬メクの全三回。
春メクは時期的に受ける必要なし。夏メクは記憶になし。



冬メクは過去問類題&サマライズの内容がずらりと並ぶのでMEC勢とTECOM勢で点数が結構変わったりもします。
推しの予想問題(今年はCBD。出ませんでしたが)を夏メク一般問題 → 冬メク臨床問題 の流れで出してくれる上に
きちんと解説講座で取り上げるあたりは一貫性を感じて好印象。
解説書も詳しい上に答えあわせがしやすい構成になっている。



模試解説講座 おすすめ度 ★★★★☆

講師はDr.渡。小児科のみ違う人(失念)が担当。
Dr.渡の講義は初めて受けたのですがすっきりまとまっていて板書も綺麗でとても良かったです。
YouTubeで配信してるので速度もいろんな感じに変えられるしタブレットとの親和性が良いので良いです。
頭出しできないのだけがちょっと不便。



特に夏メック解説講座の『神経根の損傷と対応するリハビリ器具』と『Compromised Hostの肺炎の鑑別』がとてもわかりやすかったです。
もちろん模試の内容は毎年違いますが『かゆいところに手が届く』『わかりやすい板書』の講義は来年も期待できることでしょう。



Dr.孝志郎の直前予想メール おすすめ度 ★★★★★(必須)

国試前日と1日目終了後に送られてくるメール。
50個くらいの出題ポイントが簡潔に説明されているのですが、
『マスクの酸素流量とFiO2の関係』が大大ホームラン。
その他もちょいちょい出たりしてました。



Dr.孝志郎はサマライズ、必修予想講座、ラストメッセージ、直前予想メールと彼の担当するほぼすべての講座で予想を的中させてくるので
これらは全部受講し、神あるいは未来人のお告げだと思ってしっかり勉強しておきましょう。



○medu4

講師:穂澄先生 他



前期講座 『あたらしい~』シリーズ おすすめ度 ★★★★☆

穂澄先生が担当。
実際に講座は取っておらず、人のテキストをチラ見したくらいなんですけど良いと思います。
medu4は『新世代型』の医療教育を提供すると銘打っているだけあって、講義の内容はさることながら学習・復習効率を非常に重視しています。
『印刷して手書き』or『PDFのままタブレット勉』を選べるテキスト、重要事項はみんな大好き赤シート勉が出来る仕様、
講座に出てくる問題をランダムで解きなおすことができる『過去問DB セット演習機能』・・・・・・
あげればキリがないですが、穂澄先生のわかりやすさに定評のあるまとめ方にこれらの特徴が組み合わさって、まさに鬼に金棒。




講座とってないくせにべた褒めするのも信用ゼロであれなんですけど
数年後にはmedu4がTECOMを食ってもおかしくはない、くらいの勢いとポテンシャルは秘めています。
Twitter上ではリアル比率(しめさば大学調べ)に比べてmedu4比率が高かった気がします。
ついでに言っておくとTwitterの人たちは模試で上位の人が多かったです。




後期講座『テストゼミ』おすすめ度 ???

講師 穂澄先生
テストゼミ①~③からなる。③が予想問題編。
これも取ってないのだが、過去問DBのフォーラムにあがっているテストゼミ関連の質問をみて勝手に内容を類推する限りでは
なかなか面白そうな講座であった。時間があったら買ったのだが直前期にやることが多すぎたためあえなく断念。
受講を検討している人はYouTubeにあがってるサンプル動画を見るといいだろう。



公衆衛生『あたらしい公衆衛生』 おすすめ度 ★★★★★(最推し)

講師 穂澄先生
前述したとおりTECOMの公衆衛生から私が乗り換えたのがmedu4のこの講座である。
公衆衛生という科目はとにかく数値が多く煩雑な暗記事項が多く
大切な場所とどうでもいい場所の判断がつきづらくかといって出題数Topであるため捨てるわけにもいかずとんでもなく迷惑なやつ、なのだが、この講座を取って全12コマを2週間くらいで見終えて、
あとは毎日1チャプター 20~30分くらいで復習すれば自分の勉強会の誰よりも公衆衛生が得意になれる。
私はなれた。




穂澄先生の講座を受けたのはMEC時代のCBT講座以来なのだが、
『国試において大切な部分とそうでない部分の明確な線引き』『学習しやすいまとめ方』というのが彼の持ち味である。
実はこれは公衆衛生の講座において最も求められる講師特性であるため、medu4の公衆衛生講座というのはまさに穂澄先生の真骨頂である。
知識ゼロの自分がみるみるうちに公衆衛生が得意になっていくのは本当に気持ちがよく楽しかったので、113回以降の受験生にはぜひ本講座をおすすめしたい。



直前講座『究極MAP』

講師 穂澄先生
どんな講座かはYouTubeで公開されているサンプル動画を見るのが早い。
1科目につき一枚のでっかい紙(A3くらい?)にぶわーっと書いてくらしい。
基礎事項に不安がある人、まだら痴呆が怖くて網羅的にやりたい人におすすめなのだが、
配信が遅くスケジュールを上手く立てられないのが難点であるとの声もある。
私自身は取ってないのでよくわからない。



メディックメディア

講師:清澤先生、盛永先生




友達と話していて『メディックメディア』という単語を出すと「なにそれ?」といわれることが往々にしてあるのには結構驚いた。
メディックメディアとは『病気がみえる』『イヤーノート』『クエスチョンバンク(QB)』などを刊行している会社である。
予備校とは少し毛色が違うのだがいろんな教材について書きたいので同様にやっていきます。



エスチョンバンク Vol.1~Vol.5 おすすめ度 ★★★★★(必須)

臓器別のQB。メジャー科目、小児産婦、マイナーがある。(公衆衛生と必修はVol.6、Vol.7として秋以降に発売)


これは私の国試勉強初期~中期における『最大のミス』を踏まえたアドバイスなのだが



『『『Q B は 一 周 目 問 題 だ け 解 く こ と!!!』』』



というのを肝に銘じていただきたい。
私はすべての問題を律儀に解き、キャパの少ない脳みそメモリに無駄な知識を詰め込み、周回スピードも遅くなり、ひとえに苦難でした。




国家試験における過去問の重要度は直近になればなるほど高くなります。
しかしそれは比例的に高くなるのではないです。ここが私の勘違いでした。



国試というのは想像以上に出題内容が過去数年の傾向に左右されるため、
過去問は直近になればなるほど『指数関数的に』重要度が高くなっていきます。
すなわち同等に細かい事項でも昨年出題されたものと20年前に出題された事項では重要度が雲泥の差なのであり、
昔に問われて今は問われてない知識は本当にやるだけ無駄なので覚える時間とメモリの無駄です。



QBは疾患知識の網羅性を重視するという方針のため、
どうしても古い知識を取り入れた古い問題も掲載せざるを得なくなります。
ただ我々受験生は必要な知識(それだけでも膨大だ)をスマートに学んでいかなければいけません。
80回台、70回台の問題に用はないのです。
その前にまずはここ10年で問われている事項を抑えておく必要があります。
そのための一周目問題です。



必要な知識だけを得る & 周回スピードをあげるためにもQBは一周目問題だけ解きましょう。



エスチョンバンク Vol.6 おすすめ度 ★★★☆☆

公衆衛生のクエバン。Vol.1~5に遅れて秋口に発売。
ガイドラインにのっとった30問ほどの予想問題つき。
TECOMあるいはMECの映像講座を見た後にこっちを周回するのが私の周りでの王道パターン。
しかし、この記事を読んでくれてるみなさんにはそんなコスパの悪いことはしないでいただきたいです。



medu4の公衆衛生(学習効果の高い良問を400問掲載)をやっていれば買う必要なし。
心配な人は新ガイドラインの予想問題だけ図書館で解くか友達に頼んで見せてもらいましょう。



エスチョンバンク Vol.7 おすすめ度★★★☆☆

こちらは必修のクエバン。秋に発売。
三冊あり全部で1300ページくらい。
こちらもはっきり言ってコスパは悪いのですが必修は心配なのでやるしかなかったです。
一周して△・×問題だけもう一回直前に解きました。



主要症候のところはしっかり勉強するとまだら痴呆を防げる上、鑑別疾患を挙げる際に症候からスムーズに考えることができるので
ちょっとレベルアップできました。


しかしこれをやったからと言って必修の得点が上がるかといわれたら
別にそんなことはないし、1300ページするのは疲れるし、なんだかなーといった感じです。



レビューブック必修で身体診察や手技、検体の扱いなどを適宜確認して
あとは模試や過去5年分の必修をしっかりやるほうがいい気がします。
それでも必修落ち怖いからやっちゃうんですけど。



Q-Assist おすすめ度 ★★★☆☆

講師:清澤先生、盛永先生
メディックメディアの映像講座。
QB OnlineのシリアルコードをVol.1~Vol.5まで入力すると見れるようになります。
2020年までは無料配信らしい。
ところどころ抜けている講座もあるが全体的にわかりやすくまとまっていて良かったです。



メインにするにはまだ流石に勇気がいりますが、
苦手な疾患をさくっと15分くらいで勉強したいときには非常に頼りになります。
なお直前講座で盛永先生がなんか的中させたらしいです。
見たはずなのにわからない。




以上、予備校各社の評価でした。教材選びの際に参考にしてください。
次、勉強会についてやっていきます。







・勉強会のススメ

映像講義の発達により、一昔前よりは勉強会の重要性は薄れてきています。
しかし、友達に教えてもらった知識、みんなで議論して正解を導き出した知識というのは忘れにくいもの。
また勉強会は重要な情報交換の場でもあります。週1くらいのペースで行えるといいでしょう。




メンバー編成に際して、仲の良い悪いなどなど人間関係が絡んでくるので難しいかもしれませんが
できるだけ色んな人をいれるといいでしょう。
具体的には『MEC勢とTECOM勢を両方いれる』『成績が良い人と悪い人の両方をいれる』といった感じです。



前者についてはサマライズの項で説明したとおり。
後者については『教える人』『教えられる人』の構図がはっきりしてた方が場や議論の向かう方向が明確になり
脱線しにくいように感じました。
みんな同じくらいの知識レベルだと細かい知識合戦による張り合いが始まりがちでちょっとアレな時もありました。



『成績良い人』があんまメリット感じないかもなのでそこはラーメン奢るなり飲み奢るなりで買収しましょう。
ラーニング・ピラミッドを持ち出して、「教えることはすごく学習効果があるんだよ!」と説得するのもありです。



それと、男女混合のほうが緊張感?みたいなのが生まれていいと思います。
同性だけってなんかだらけません?「ちょっと男子ー。ちゃんと掃除しなよー」みたいなノリが必要です。
面倒なことになるのでラブは生まれないようにしましょう。




ちなみに私の勉強会ではこんなことをしました。
・公衆衛生 大クイズ大会
・過去問3年分 復習マラソン




です。公衆衛生は日本史とか世界史みたいなものなのでクイズ大会との相性◎です。おすすめ。
過去問3年分も対策しました。
『みんなが一周は解いた後』かつ『予備校各社の解説講座視聴済み』だと議論に深みがでるのでとても学習効率が高かったです。
全員が去年の国試をまだ解いてない状態で『みんなで一問目から順番にやっていこう!』みたいなのはやめたほうがいいです。




以上、勉強会のススメでした。
次は理想の勉強スケジュールについてやっていきます。



・部活厨でも合格できる!おすすめ勉強スケジュール

上から目線で長々と書き連ねてきたことをまとめた私なりの理想の勉強スケジュールを書きます。
ちなみに私はこの通りにはぜんぜん出来ませんでした。



QB Vol.1~5の項で書いたように『一周目問題以外の問題』も律儀に解いてたからです。



臓器別一周が終わったのが6年夏くらいなのでこの理想スケジュールに乗れたのは10月くらいからです。
そのころからここに書いてあることを意識しながら勉強したら成績が飛躍的に伸びた(偏差値10くらい)のでそのへんは信用してください。



国試を受け終わった今、思うのは、『国試はとにかくやることが膨大!』ということ。
やり切れずに悔しい思いをした講座や教材もいくつかあります。



この記事を読んでくださってるみなさんにお願いしたいのは『学習効率を常に意識すること』です。
一番最後にも書きますが、『忘却曲線』や『ラーニングピラミッド』など有名な勉強法を取り入れながら
常に軌道修正を試みてやっていってほしいです。



○4年生

CBTを適度にがんばる。
4年からポリクリが始まる場合はそれに合わせて映像講座なども見始めよう。



MECかTECOMかmedu4の選択は本記事などを参考にして前期講座を選ぼう。
MEC勢以外は間違っても後期講座まで一括のプランを取らないこと。
6年生になって、そのときの時流に合わせて決める必要がある。
MEC勢はサマライズまで一括でとっていいよ。



ちなみに私がもう一回、国試を受けるなら前期講座はmedu4の『あたらしい』シリーズを取ります。





○5年生 (ポリクリ期)

ポリクリをしながら、前期講座とQBをベースに臓器別の知識(いわゆる『縦割り』)の勉強を進めていきましょう。



おすすめしたいのはポリクリで実習が始まる前にその科の映像講義とQB一周目問題は終わらせておくこと。



「実習しながら映像もみてQBも解いて超学ぶぜ☆」みたいなことをやってる人がよくいますが、
先にベースとなる知識を叩き込んでから実習した方がいいに決まってます。
ベースがある上でわからないこと・忘れてしまったことを先生に聞いたり適宜復習するのが賢いやり方。



どうしても覚えられない部分を先生に聞いてみるのもいいでしょう。
国試向けの覚え方を教えてくれることもあるだろうし、理屈を聞くとものすごく腑に落ちることもあります。



QB一周目はそんなに根をつめなくてもよいです。
その科の大事な疾患について臨床シナリオや特徴を頭に叩き込むこと。
イヤーノートの端っこに乗ってるような細かい知識はまだ要りません。



近年の国家試験は臨床現場重視になっているというのはもはや周知の事実ですが、
かといってポリクリがめっちゃ重要かというとそんなことはないです。



いや、本来はとても重要なはずなんですけど国家試験対策ならびに研修医になる上で必要な知識を提供できるような
ステマティック・ポリクリが出来ている大学は殆どないのでは、という感じです。
少なくともしめさば大学では出来てません。



ベース知識を持ち合わせて挑むことで、ポリクリにおける学習効率もなんとかして上げていきましょう。





○6年生(まだなんとか余裕ある期) ~10月

6年生になるまでに臓器別を一周くらい出来た人は順調。
そうでない人も夏までにはなんとか終わらせておきましょう。



QBは一周目問題だけでいいです。
とにかく典型的な臨床問題の診断をつけられるようになりましょう。




春メックは受けなくていいです。
時間の無駄です。そんな時間あるならお花見とかしましょう。
秋以降は地獄が待ってます。
夏メックかテコ2を受けておきましょう。


どっちかひとつでいいです。模試は受けたその日に復習しましょう。
問題覚えてる状態で復習した方が後でやるより時間のロス少なくないです。
あと復習しやすいように解いてる間にわかんない問題に△などつけるようにしましょう。




秋くらいから卒業試験が始まる学校が多いです。
臓器別で試験が行われる大学では知識ベースの出題が多いことと思います。
このタイミングで臓器別の二周目(一周目問題だけでいいよ)を行い、同時に細かい知識も無理やり覚えましょう。
卒業試験ではそういうところが問われる大学が多いので、必要に迫られれば人間の脳はなんとか覚えてくれます。



○6年生(控えめに言って地獄期) 10月~12月

臓器別二周目を終え、卒業試験を乗り越えたらここからが国試勉強の本番です。
いつも部活ジャージ着てる人が焦り始めTwitterで勉強の話をつぶやくようになります。






後期講座、回数別、公衆衛生などなど10月~12月は勉強地獄が待っています。
ただしこの期間に無駄な講座を取らないことでスマートに乗り切りましょう。
ここできちんとやれれば必ず成績は飛躍します。




後期講座はサマライズとMECの必修予想講座、公衆衛生はmedu4です。
サマライズは開講が遅いのでその前にmedu4の公衆衛生を見終えること。



『あたらしい公衆衛生』を見終えたらそこからは毎日20~30分くらいで1チャプターずつ復習していきましょう。
だいたい2週間で一周できる。
継続すること、抜けを防ぐこと、だんだん赤字以外の箇所も覚えていくようにすることを意識しましょう。



サマライズ唯一の弱点が『産婦・小児がないこと』なのでそれに関してはQB一周目問題などを周回してカバー。
決して後回しにしてはいけません。




この時期になったら



『簡単な問題、100回やっても100回間違わない問題、すべての選択肢から学びを得てこれ以上本当に学ぶことが無い問題』



は×マークなりなんなりをつけてそれ以降解かないようにしましょう。
周回プレイにおいて学習効果0の問題に時間を費やすのは禁忌です。



これに関してはmedu4のこの動画(https://www.youtube.com/watch?v=finQxlH_LuE)がお役立ちなので視聴すべし。





10月の終わりくらいから公衆衛生と並行して始めたいのが『過去3年の回数別の研究』です。
少し早いのではないか?そう思われる方もいるかもしれません。



しかし勘違いしてはいけないのは、



直近の過去問は『直前期の腕試しの道具』ではなく『精通しなければならない研究材料』であるということです。



穂澄先生の言葉を借りれば「過去3年分の過去問は1500問7500肢すべてについて理解していなければならない」です。




実際に私も過去三年分のすべての問題を最低でも3回は解き、
『合否をわけた問題』『学びの多い良問』については最低でも5回は解いています。




例えば急性膵炎の治療について問う111I79では2回や3回ではその全貌を理解しきれず、
何回も解いて疑問点をあぶり出し、イヤーノートで調べ、勉強会で議論して解決し、のサイクルを繰り返し
その学びの多さから思わず感嘆のため息が漏れてしまうほどでした。



それでもまだまだ学びきれなかったという気持ちが残っています。


過去三年分についてはどんなにやってもやりすぎることはないでしょう。
(ただし深入りは禁物。ガイドラインを読み始めたら黄色信号、海外論文を漁り始めたら明確な赤信号だ)。



使う教材は割となんでもよいです。
私は111回をメディックメディアの『医師国家試験問題解説』とTECOMの『111回解説講座』、medu4の『111回アップデート』
110回はTECOMの『110回解説講座』
109回は過去問DBで109回のみソートして解きました。



メディックメディアの『医師国家試験問題解説』は説明が多くおすすめできますが、
勉強量が膨大になってしまうのでこれを3年分というのはあまり現実的ではありません。
直近1~2年分をこれで対応ですかね。



回数別で得た学びは問題番号ごとにノートやEver Noteにまとめておくとよいでしょう。
『例:111B3:高血圧による心不全。CSに則って治療方針決定。(CSの表貼り付け)』みたいな感じ。
デジタル媒体のほうが新たな学びを書き足しやすいので便利です。



いろはす先生のブログ(『僕が医者になるなんて胃が痛い(旧)』 https://ameblo.jp/sg-epk7/)
回数別研究記事(『110回をまとめてみた A~C』https://ameblo.jp/sg-epk7/entry-12239490071.html)
もおすすめです。



いろはす先生のブログに関しては新旧合わせて非常にお世話になりました。
先生は研修医になられてからも国試対策の情報を発信しており、今年の国試前日にも記事をアップしてくださり、本当に勇気づけられました。



新ブログはこちら(http://www.igaitai111.com/)です。
『国試対策の序破急』シリーズについては何度も何度も読み返しました。



私は過去問DBのヘビーユーザーだったため、
直近3回の問題は『111回△』や『109回×』などの自作問題セットに振り分けられ、一日20問くらいずつ解いて周回プレイを行いました。
合計で600問くらいあったセットは最終的に30問くらいまで圧縮され、
国試前日の気だるいラストVの最中においても、直前期に相応しい非常に濃ゆい学びをもたらす運びとなりました。



サマライズが始まったら見ましょう。
Dr.孝志郎の講義は印象に残りやすいですがそれでも復習しないのはリスクファクターです。



サマライズはコマ数が多いので「見終わってから復習しよう」だと追いつきません。
学習効率の面からも、1週間くらい前に視聴したところを適宜復習して追っかけてくスタイルが理想です。




まだら痴呆を防ぐためにも過去問DBの『今日のセット』やQB Onlineを適宜活用すると良いでしょう。
一日の最低ノルマを決めた上で、移動時間などを活用して暇な時に解き進めていきましょう。



ノルマは決めておかないとやらないので決めないとだめです。




あと冬メックかテコ3受けましょう。どっちか一方だけでいいです。
復習は受けたその日にやること。



112回は両社の模試からも結構出たので、受けなかった模試は勉強会で大切なとこ教えてもらうくらいはやっといたほうがいいでしょう。



私はテコ1テコ2夏メクテコ3冬メクテコ4をすべて受けました。
学びも多いですが時間のロスも多いのでおすすめはしません。
テコ2と夏メク、テコ3と冬メクは時期が被ってるので両方受けるとかなりの地獄です。




○6年生(メンタル崩壊期) 1月~国試当日

年が明けたら後は気持ち。



気持ちとは? 気持ちとは復習のことです。



公衆衛生、サマライズ、回数別まとめノート、産婦小児QB、
そのほか自分が必要だと思うルーティーン(私は過去問DBの今日のセット、Aセット、Bセット、自作セットをまわしたりしてた)
などなど気持ちをこめて回していく。



気持ちをこめるとは丁寧にのろのろやることではありません。
ある程度の効率・リズム感を保ちつつ、学びを得ていくことです。
問題文をなんとなく読んで問われていることになんとなく答えて当たって「やったー」ではないです。



「なぜこの検査値が異常値を示しているのか?」
「この疾患はさっきやった別の疾患と似ているが鑑別点はどこなのか?」
「問題文を一行目だけ読んで、果たして自分はこの疾患を鑑別に挙げることができるのか?」
「この問題は110回のあの問題の流れを踏まえているなふむふむ学びが深いなあ」



といった具合に能動的に学んでいかなければなりません。
難しいことを言ってるようですが、
この時期までしっかりと勉強をしてきた受験生ならそれを出来るだけの能力が身についているはず。
わかんなかったら勉強会で議題にぶち上げましょう(ガイドラインは黄信号、海外論文は赤信号だ)。




必修に不安があるならmedu4の『必修特講』を取るのもいいでしょう。
私は1月に入ってから見始めて身体診察や手技や検査のあたりを中心に復習をしました。
ただ自分の苦手な部分がわかってるなら必修レビューブックの該当ページを読んで対策するのでも十分でしょう。




復習ばかりやっていると見たことある問題ばかりになってしまって
「新しい問題を見たときに自分は本当に解けるのか?」という気持ちになってしまいますね。
そんなときは過去問DBです。



『過去5年分・未演習』の条件でソートして5問くらいランダムでサクッと解きましょう。
最近の問題を中心にしっかり勉強している皆さんなら解けるはず。
解けない問題があった?落ちこまない!それは学びです。気づけてよかった。
学びをくれた過去問に圧倒的感謝。




2月に入ったらラストメッセージやラストVやQ-Assistの直前予想講座が待っています。
ラストメッセージは取りましょう。あとはお好み。



Dr.孝志郎から届く直前メールが112回では大当たりしまくったので絶対に目を通すこと。




以上、理想スケジュールでした。




・勉強方法Tips

最後に勉強方法の総論的なお話を。
医学部で数多のテストを乗り越えてきた皆さんは無意識にやってることも多いかと思いますが
言語化されたものを咀嚼することに多少の意義があるかもしれません。
私は人に言われないと気づけないタイプなのでこの手の情報は積極的に集めました。



エビングハウス忘却曲線

有名なアレです。
わからない人はググってください。



とにかく忘れるからさっさと復習しようねって話。
国試勉強中に私が感銘を受けた文章があります。
それは穂澄先生の


『復習は何度も根気強く行ってください。
知識を忘れてしまった自分と向き合うのは誰にとっても辛いことですが、その辛さを克服できたときこそ、
真に学力が向上するのです(medu4 あたらしい公衆衛生(第3版)より引用)』



という言葉です。
私はこの文章を読んでから成績が伸びていったような気がします。



“復習は辛いが、絶対にやらないといけないもの”という意識が自分の中に芽生えました。
(著作権的にアレなら消します)



世間では頭が良いと言われる医学部生ですが、
その中でも真の天才なんて一握りだということを皆さんはよくわかっているかと思います。



凡人の私たちはとにかく復習復習です。
復習するにも効率のよいやり方があって、例えば時間っていうファクターを考慮しなくちゃいけなくて
忘却曲線』を見るとわかりやすいよねって話です。



でした。



○ラーニング・ピラミッド

これも有名なやつです。
わからない人はググってください。



これを見ると勉強会って最強だねって気持ちになりますが、
時間対で考えるとずっと勉強会やってるわけにはいかないのでそのへんはバランスです。


蛇足ですが



「自分で自分に教えればこのピラミッドのLecture(5%)、Reading(10%)、Discussion(50%)、Teach Others(90%)を総取りできて最強じゃね???」



と考えた私は部屋で一人、身振り手振りを交えながら



「はいっ、じゃあ肝細胞癌の治療アルゴリズムについて考えて生きましょうー。
まずは?まずは何を考えるんだっけ?・・・・・・そう!肝障害度だよね!よくわかってるじゃないですかー!」



みたいなことをやってる時期もありました。
勉強にはなりましたが心がしんどかったです。



○国試勉強の鉄則

これに関しては私の完全オリジナルです。
国試勉強の鉄則としてひとつの言葉を覚えていただきたいです。
その言葉とはなにか?



『バランス』です。



国試の勉強において最も大切なのはバランスです。
皆さんには要求されるすべての局面においてバランスをとっていただきたいです。



いわゆる縦切り学習(臓器別)と横切り学習(横断型学習)のバランス、
病態生理で理解することと暗記で対応することのバランス(「覚えない!考える!」と「考えない!覚える!」は併用すべき)、
予想問題にどれだけ注力するかのバランスなどなど。



国試はどっちか一方に偏ってたら絶対勝てないです。



過去問研究の項でも書きました。『深くやらないといけない。しかしガイドラインは黄色信号、海外論文漁りは赤信号』もその一例です。
バランスを保ちましょう。



そして自分がバランスを保った勉強を出来ているか常にチェックし続けましょう。
自分を疑い続けること。



しかし疑いすぎてもストレスなのでそこはバランス、です。



終わりに

初めてこんなに長い文章を書きました。
国試の勉強法については何人かの優れたブロガーさんがいらっしゃいますが、
まだまだ大学ごとのローカル伝聞が主流で真に役立つ情報が少なく、受験生時代は非常にやきもきしていたました。
この記事を読んで少しでも後輩の役に立てたら幸いです。
国試は長く苦しい戦いですが皆さんの健闘を祈っております。




しめさば(@nukaduke_saba) ←Twitterフォローしてね!